無人のトラックが走る日
先日の日経新聞に『経済産業省と国土交通省は2019年度に、貨物トラックに「隊列」を組ませて自動運転で高速道路を走らせる実験を始める。』という記事が載っていました。
実験段階ですが、まさかこんなにも早く無人の車が公道を走る姿を見る日が来るとは思いませんでした。
トラックの隊列走行の狙いは渋滞の緩和とドライバー不足の解消です。ブレーキを踏むタイミングや坂での減速が原因で発生している渋滞や今後の労働人口減少によるドライバー不足を自動化技術で解決しようということです。
隊列走行は、先頭のトラックには人が乗り、隊列の間に割り込まれないように4m間隔くらいで走行します。道路運送車両法や道路交通法上は、先頭トラックが後続トラックを電子的にけん引していることにするとのこと。技術的にはかなり出来上がっていてYoutubeで検索をすると実験映像がたくさんでてきます。
こういう話を聞くといろいろなことを妄想してしまいます。ここからは私の予想ですので適当に読んでいただければと思います。
どういうところから実用化されていくのか。まずは毎日決まったポイントからポイントへ走行する定期便のようなトラックから自動化が進んでいくと考えます。例えばヤマト運輸さんや佐川急便さんのような路線会社の幹線便です。おそらく最初はどこでも走って良いということにはならず、国交省などに走行ルートの許可をもらい、決まったルートしか走れないと思います。
そして、仮に隊列走行で高速道路を走行出来たとしても、問題となるのは一般道の走行だと思います。一般道には高速道路にはない信号、右左折、歩行者・自転車、など不確定要素が非常に多いです。例えば4台で隊列走行をして右折しようとした時に、隊列の途中で赤信号に変わってしまうことも考えられますし、一般道での車線変更は高速道路よりもはるかに難しいと思います。
一般道での隊列走行は現実的ではないと考えると、高速道路と直結した物流施設が必要となり、物流施設まで隊列で走行し、そこから先は人が運転をするという流れが妥当な線ではないでしょうか。
つまり隊列走行という技術だけでなく、それに適したインフラ整備も同時にしていかないと実現は難しいと思われます。
自動運転やドローンなど、夢の様な技術がすごいスピードで実現され、私たち物流業界に大きなインパクトをもたらすと思います。
私たちは、この変化を脅威ではなく機会としてとらえ、より良いサービスを提供していきたいものです。
野々市運輸機工 自動運転事業部 ドローン事業部 ・・・
夢が膨らみますね。
専務取締役 吉田 章